• 病気
熱中症の今からできる対処と予防法  

 

 

いつも健康だからといって「熱中症」にならないとは限りません。

 

誰もがなりうるものですので、注意が必要です。

 

 

梅雨明けこそ熱中症のリスクは高い

 

実は熱中症は、夏の8月と並んで梅雨の晴れ間や梅雨明け直後に多いと東京消防庁が発表

 

しています。

 

熱中症と言えば気温だけに気にしがちですが、実は「湿度の高さ」も注意しなければなり

 

ません。

 

湿度が高いと、身体の熱を放出する力が弱まるため、かいた汗が蒸発しにくくなり、

 

体温が十分に下がらないため、気温が同じであれば、湿度が高いほうが、熱中症になりや

 

すくなります。

 

熱中症になりやすい原因は、脱水状態や、睡眠不足、腸内環境の悪化などで体温調節機能

 

がうまく働かなくなることにあるのです。

 

人間は暑くなると汗を出して気化熱で身体を冷やしますが、体温調節機能にトラブルが起

 

きると自律神経が乱れてしまい、

 

血流障害が起こり、めまいや頭痛、吐き気などの熱中症の症状が起こるのです。

 

 

また、熱中症で死亡した人の90%が屋内で65歳以上の高齢者やエアコンの不使用の

 

ケースが多いそうです。

 

男性に多く、性別に関係なく幼児・高齢者 特に高齢者は死亡率が高いので注意が必要で

 

す。

 

乳幼児の場合には、体温調整機能が未熟で発汗量が多いことが原因で発生します。

 

 

車の中に子供たちをおいて買い物するとかは危険です。

 

車内にエアコンかけて行っても、エンストを起こし、エアコンが止まっていて乳幼児が死

 

亡した例もあります。

 

熱中症にならないための注意点

 

なってからの応急処置のスピードも大切ですが、大切なのは今からならないための予防方

 

を勉強しましょう。

 

5月ごろからしっかり準備することが大事です。

 

水分補給

 

喉の渇きを感じる前にこまめに水分を取ることが大事です。(経口補水液が理想)

 

普段、スポーツドリンクをおいしいと思ったことがないのに、飲んだに時においしいと感

 

じる時はかくれ脱水になっている可能性があります。

 

また、水分補給はできていても、塩分が補給できていない場合があるので経口補水液を用

 

意しておくことも大事です。

 

のどが渇いたと感じた時は、すでに脱水状態であると覚えておいてください。

 

特に高齢者は自分で体の異変に気付きにくくなっているので、周りの人が気を付けてあげ

 

ましょう。

 

 

エアコン

 

室温28℃、湿度70%を超えたらエアコンを使うようにします。

 

暑さ指数を常にチェック

 

暑さ指数とは、単なる気温とは異なり、人体への影響が大きい

 

1.湿度

2.日射・輻射(ふくしゃ)など周辺の熱環境

3.気温

 

の3つを取り入れた指標です。

 

危険、厳重警戒、警戒、注意、ほぼ安全の5段階に分かれています。

 

テレビの天気予報等をこまめにチェックして、対処することが大事。

 

特に運動や労働時は、注意が必要です。

 

体を動かしている時は、

 

15分~20分おきには休憩をとり、水分補給しましょう。

 

環境省熱中症予防情報サイト

 

普段からの注意・持病

 

持病があり普段から薬を服用している、風邪をひいている、疲労がたまっているなども、

 

抵抗力が低下している場合はリスクが高くなります。

 

発熱や下痢をしている場合も脱水を起こしやすく危険です。

 

発熱や下痢の症状が、すでに熱中症の症状である可能性もありますので、気をつけましょ

 

う。

 

高血圧や糖尿病、認知症など持病がある人、高齢者は周りの人のサポートが重要です。

 

暑熱順化

 

「暑熱順化(しょねつじゅんか)」とは、夏の暑さに耐えられる体になることです。

 

暑熱順化させるポイントは、汗をかくことであり、軽い運動を一週間ほど行うと、暑さに

 

なれるそうです。

 

本格的な暑さになる前に、軽い運動を行なって、自力で汗をかくトレーニングを行なうこ

 

とによって、体温の上昇を察知して汗をかき始めるタイミングが早くなるそうです。

 

スポーツ医科学講座の研究チームが提唱している「インターバル速歩」がおすすめ。

 

インターバル速歩のやり方

 

「速歩3分」「普通歩行3分」を繰り返す
インターバル速歩をすることで、脚の筋肉を鍛えて、血液量を増やし、血液を全身に送ることができます
早歩きの時は、息が弾む程度の速度で大股で歩く
自分の最大運動能力の70%ぐらい、10分続けると汗ばむ、20分だとすねの筋肉が痛くなる程度の強度
1日30分を目安に
 

運動後に必要なのは、糖質とたんぱく質(アミノ酸のもと)です。

 

糖質とたんぱく質がバランスよく補給される飲み物は、「牛乳」がお勧めです。

 

牛乳に含まれる栄養素(たんぱく質・糖質)が肝機能を高め、血液量を増やし、汗をかき

 

やすくなります。

インターバル速歩の1時間以内にコップ一杯(200ml)を飲むように!

 

腸内環境を整える

 

乳酸菌を含んだ発酵食品(ヨーグルトやキムチ、納豆など)や食物繊維が豊富な野菜を意

 

識して食べて腸内環境を整えることが大事です。

 

暑い中での無理な運動を避ける

 

運動時は熱中症のリスクが高まります。暑い時に急に運動を始めるよりも、日頃から運動

 

をし、体を慣れさせておく必要があります。

 

服装

 

吸水性や速乾性に優れている通気性の良い素材を選ぶようにしましょう。

 

体を締め付けすぎないように気をつけ、熱を逃す工夫をします。

 

淡い色の方が暑さを吸収しにくいので、白などの色を選ぶようにして、

 

帽子や日傘で日差しを遮るようにします。

 

気温と湿度のチェックを怠らず、夏になると毎日予報がでますので、

 

気にかけて服装などを決めると良いでしょう。

 

 

 

 

疲労回復にはビタミン・クエン酸

 

積極的に摂ると良いのは、疲労回復を促すビタミンB1やクエン酸、

 

汗で失ってしまうカリウムなどです。

 

また、暑いからといって、軽い食事だけで済ましていると、体力が低下し、

 

暑さへの抵抗力が低くなってしまうので、しっかり食べるようにしましょう。

 

夏に旬の食材は、体を冷やし、食欲を増進させる働きを持つものが多いので、

 

旬のものを積極的に食べるのがオススメです。

 

熱中症の原因は高血糖も

 

高血糖が続くと、血液中の糖濃度を下げるために水分を送り続けることになり、

 

体の水分が血中に送られ、脱水状態になってしまうのです。

 

そうなると、温度調節が上手くいかずに、熱中症になってしまう恐れがあります。

 

ご飯などの食べ物だけではなく、ジュースやビールなどの飲み物に含まれる糖によっても

 

高血糖になる恐れがあるのです。

 

ビール(430ml)角砂糖約3個分

炭酸飲料(500ml)角砂糖約18個分

スポーツドリンク(500ml)角砂糖約8個分

 

熱中症予防の水分補給としては、即効性としてスポーツドリンクを飲むのはいいのです

 

が、ペットボトル症候群という清涼飲料水や炭酸飲料の飲み過ぎで起こる高血糖もあるの

 

でジュース等の飲み過ぎには注意が必要です。

 

日常生活では、スポーツドリンクは糖分が多量に含まれているので避けた方が良いです。

 

ジュースも同様で、糖分の過剰摂取につながるので避けましょう。

 

なるべくカフェインの含まれていないお茶や水を常温で飲むようにします。

 

カフェインが含まれたお茶は、利尿作用があり水分を排出してしまいます。

 

熱中症予防に良い飲み物

 

運動時は、良く冷やして吸収を良くしたスポーツドリンクや、

 

水1リットルに、砂糖大さじ4、塩小さじ2分の1を加えた


簡易の経口補水液
を用意しておきましょう。

 

梅雨からの高血糖予防&熱中症対策にトマト🍅が有効

 

トマトのリコピンには血糖値の上昇を抑える効果が期待でき

 

トマトを一日一個摂取することがいいそうです。

 

また、カゴメが研究発表したところでは食前に野菜ジュースを飲むことは、

 

食前に野菜ジュースを飲むと野菜サラダを摂取した場合と同等の食後血糖値上昇抑制効果

 

があるそうです。

 

また、食後30分前に摂取したほうが最も効果が高いことが分かったそうです。

 

 

 

熱中症になったら

 

適切な対処がなされないと、発症から時間が経つにつれて、進行し重症化していきます。

 

軽度のうちに症状に気が付き、適切な対処をし、症状の進行を食い止めることが大切で

 

す。

 

まず、救急車を呼びましょう。

 

一度症状が出ると、進行が早いです。

 

・涼しい場所に移し(クーラーの効いている部屋など)衣服を緩めリラックスさせる。・首筋、脇の下、脚の付け根を(冷たいペットボトルなどを使って)冷やす

・顔が赤いときは頭を高く、青白ければ足を高くして寝かせる。

・意識があり、嘔吐がなければ水分補給させる(経口補水液が理想)

・皮膚が熱ければ、風を送ったり熱い部分にぬれタオルを当てる

・皮膚が冷たければぬれタオルをしぼり、冷たい部分をマッサージ

・意識がなかったり、急に体温が上がったらすぐ救急車を呼ぶ

 

 

判断力や注意力が著しく低下し、ぐったりとしている場合には要注意です。

 

すぐに十分な塩分と水分の補給に加えて、環境の改善を行います。

 

医療機関へ搬送し、入院が必要になることがあります。

 

対処が遅れると重症化してしまうので、

 

意識障害や、大量に出ていた汗が止まり、皮膚の渇きがある場合には、

 

一刻も早い冷却と病院への搬送が必要です。

 

高熱によって、後遺症が残る場合や、死に至ることがあります。

 

特に脳は熱による影響を受けやすいため、発症後の冷却がその後を左右します。

 

正しい判断で一刻も早く救急車を要請しましょう。

スポンサーリンク