- 投稿 2019/02/28
- 病気
皮膚掻痒そうよう症について
皮膚に赤みや湿疹などはないのに、かゆみだけが起きる皮膚の病気を「皮膚掻痒症」とい
い、特に高齢者に起きるものは「老人性皮膚掻痒症」と呼ばれています。
特に50代以降の男性に多く発症する皮膚疾患です。
肌をかくと刺激が末端の神経に伝わり、かゆみ物質のヒスタミンを放出する細胞を刺激す
るため、かけばかくほどかゆみが増すと考えられています。
かゆみを引き起こす刺激は、食べ物や衣服、加齢や室温、湿度などさまざまなものがあり
ます。
加齢による皮膚の乾燥
年齢が上がると、老化によって皮脂腺や汗腺の働きが低下し、皮膚の保湿力が失われて
乾燥しやすくなります。
とくに更年期以降は女性ホルモンの減少によって皮膚が乾燥しやすくなり、かゆみを感じ
ることが多くなります。
男性も60歳代後半くらいから男性ホルモンの減少によって、皮脂線の働きが低下するため
に皮膚が乾燥しやすくなります。
高温多湿や低温乾燥の環境
高温多湿の環境は汗が出やすくなります。
汗の量が増えると、皮膚にある汗の通り道や出口が詰まり、汗が体の外に排出されず
周辺の組織を刺激してかゆみや炎症反応が起きることがあります。
逆に、冬の低温乾燥の環境は、皮膚から皮脂や水分を奪い、かゆみを引き起こします。
高齢者の皮膚のかゆみの、最も多い原因といわれています。
日常生活でできる予防法
1乾燥を防ぐ
特に冬の時期は空気が乾燥しやすくなるため、腕や足の皮膚表面が乾燥して、白く粉を吹
いたりすると、痒みを襲われることが多くなります。
乾燥によって皮膚のバリア機能を弱まると、ホコリなどが外部から皮膚に付着しやすくな
り、それが刺激となって痒みが起こりますが、痒みによって患部をかきむしることで、手
に付いた細菌などが入り込み、炎症を起こしてさらに痒みを悪化させてしまいます。
かゆみの原因となる肌の乾燥を防ぐには、まず加湿器や濡れタオルなどで部屋を乾燥させ
ないように気をつけ、エアコンを使いすぎないなど気をつけることが大切です。
そして紫外線対策などを心がけ、肌を乾燥から守りましょう。
2洗濯物のすすぎ、脱水をしっかりと行う
洗濯物に残されたわずかな洗剤に肌が反応し、かゆみが出ることがあります。
すすぎ、脱水をしっかりと行いましょう。
3食物アレルギーの制限を行う
食物アレルギーであることがはっきりしている場合は原因となる食品を制限しますが、
素人判断で食事制限をすると、成長期では必要な栄養素やカロリーが不足するおそれがあ
りますので、医師の指示を仰いでください。
また、外食などでは、アレルギーの原因物質が入っていないと思われるメニューでも、
同じ器具を使って調理されていると、その成分が器具に残っていることがあります。
不安であればお店の人に確認しましょう。
最近では、食料品の裏書に書いてありったりするので、注意してみるといいです。
特定の薬品や金属など、アレルギーの原因となる物質がわかっているときは、その物質を
避けるようにします。
1かかずに冷やす
かくことによって皮膚のバリア機能が壊れ、細菌やアレルギー原因物質が入りやすくなり
ます。
かくとさらにかゆみが増すばかりか、皮膚が傷つき化膿することもありますので、かかな
いことが大切です。
かゆみが強いときは、冷やすと楽になります。
冷たいおしぼりか、氷を入れたビニール袋や保冷剤をハンカチなどでくるんで、かゆいと
ころに当てましょう。できるだけ刺激しないようにすることが大切です。
2風呂で洗い過ぎないように注意する
体を洗う場合は、皮膚の刺激を避けるために、ナイロンタオルではなく赤ちゃんの沐浴の
ように手で洗うようにしましょう。
また、市販のボディソープは洗浄力が強いため、肌に優しい石鹸などを選ぶとよいでしょ
う。
湯船に浸かる時は38度程度のぬるめのお湯にし、皮膚への刺激を少なく、皮脂を落とし過
ぎないように心がけます。
洗顔・入浴後のスキンケアをしっかりと行いましょう。
コラーゲンやヒアルロン酸、セラミドなどの保湿成分が入っているものがおすすめです。
また、皮膚に痒みや湿疹があると、「汗や汚れがきちんと落ちてないのでは?」と思って
体をゴシゴシと念入りに洗ってしまったりしますが、それは避けましょう。
お風呂上がりに、バスタオルでゴシゴシと拭くのも止めましょう。
とくに男性にはタオルで強くこする人が多いのですが、乾燥と肌荒れの大きな要因となり
ますので気を付けましょう。
(1) お湯の温度を高くしない(つかる場合は40℃以下に)。
(2) からだを洗うタオルなどは、肌にやさしい材質のものを選ぶ(肌荒れを起こしている場合は、手でそっと洗う)。
(3) せっけん類(ボディシャンプー)は肌を刺激しないものを使う(肌荒れがひどいときは、せっけん類は使わない)。
(4) せっけん類を使うときはよく泡立て、泡で肌をなでるように洗う。
(5) 入浴後は、バスタオルを肌に軽く押し当てるようにして拭く(こすらない)。
(6) 肌がしっとりしているうちに、保湿剤(クリームなど)を塗る。
3市販の薬を使う
乾燥によるかゆみがあらわれたら、グリセリン、セラミド、コラーゲン、ヒアルロン酸、
尿素などの保湿成分の入った市販の軟膏やクリームを使いましょう。
女性の場合には、クリームなどの保湿剤を使っている人は多いですが、 自分に合った保湿
剤でケアをしましょう。
保湿剤には製品によって、セラミド、コラーゲン、ヒアルロン酸、尿素、ワセリン、ビタ
ミンCなど、さまざまな成分が含まれています。
肌の状態によっては、尿素などの成分や製品中の保存剤が、肌を刺激し、かえってかゆみ
を引き起こすこともあります。
またコラーゲンやヒアルロン酸のように、もともと肌にある成分であっても、クリームな
どからの吸収率や効果は、人によって異なります。
肌の状態は一人ひとり違うので、流行の保湿剤にとらわれず、自分に合ったものを選び、
入浴後などにこまめにケアをすることが大切です。
肌荒れがひどい場合は、まず皮膚科で相談してから、保湿剤を選ぶようにしましょう。
湿疹が出てしまったときは、自己判断でやらずに、必ず薬局で相談し、
適切な薬を確認しましょう。
水虫の薬は、毎日欠かさず、かゆみや赤みのある患部よりも広く薄く塗ることがポイント
です。水虫には白癬菌を破壊するブテナフィン塩酸塩配合の薬が効果的です。
4病院で診察を受ける
かゆみが長い期間治まらない場合や我慢できないほど強いようなときは、主治医に相談す
るか皮膚科で診察を受けましょう。
病気と皮膚の痒みが関係があると思う方はあんまりいないと思いますが、重大な病の初期
症状として皮膚の痒みが起こることは決して稀ではありません。
実際に、しつこい皮膚の痒みが気になって病院を受診したところ、病気が発見されたとい
うケースもありますので、痒みがなかなか治らない時は病院で診てもらいましょう。
5食事に気を付ける
アルコールやカフェイン、香辛料などの刺激物を摂取すると発汗作用などで皮膚が痒くな
りやすくなります。
皮膚に痒みがある時はこのような食品の摂取は避け、皮膚や粘膜の修正・保護に役立つビ
タミン類を意識して摂るようにするといいです。
ビタミン類の中でも特にビタミンAとビタミンCは、多く摂取したい成分です。
6 からだにストレスをためない
私たちはストレスを受けると、対抗するために副腎皮質から抗ストレスホルモン
といわれるステロイドホルモンを分泌します。
このホルモンは、脳の活動に必要なものですが、必要以上に分泌量が増えると、記憶機能
の障害やインスリンの機能低下、皮膚代謝の乱れなど、さまざまな悪影響をもたらすこと
が知られています。
ストレスはステロイドホルモンの分泌を高め、肌の代謝バランスを悪化させます。
とくに睡眠不足は、大きなストレスとなります。
またたばこも、かゆみがあるときはやめましょう。
皮膚炎外用薬の塗り方のコツ
かゆみなど炎症を起こしている皮膚はとても敏感です。
皮膚に薬をしっかり浸透させたいからといって、強くすり込んでは逆効果。
無理にすり込まなくても薬は自然に吸収されます。
塗るときは手を清潔にし、中指や薬指を使って、指の腹でそっと塗り広げましょう。
ちょうど良い力加減になります。
痒いと感じることは、日常的によくあることと言えます。
そのため、皮膚が痒いくらいで病院へはなかなか行かないと思いますが、
皮膚に痒みがあった時、今回ご紹介した対処法や改善法などを試してみて、それで痒みが
治まらない場合は内臓疾患の可能性も考えられます。
一概には言えませんが、内臓疾患が原因の皮膚の痒みの場合、通常、市販薬などに配合さ
れている痒みを抑える成分である抗ヒスタミン薬が効かないという特徴があります。
市販薬を使っても痒みが治まらない時は、早めに病院を受診するようにしましょう。
中枢性のかゆみにも注意を
かゆみがなかなか治らない場合、何度も繰り返す場合には、乾燥以外の原因を疑ってみ
る必要があります。
かゆみに加え、皮膚に赤い盛り上がりがみられる場合には、じんましんの可能性がありま
す。
じんましんには、アレルギー性のもの(全体の約5%)と、機械性のもの(約20%)、原
因不明のもの(70%以上)とがあります。
アレルギー性とは、特定の食べ物や化粧品、植物、ダニなどが原因となるタイプです。
機械性は、お湯につかったり(温熱じんましん)、冷たい空気に触れたり(寒冷じんまし
ん)して起こるタイプです。
また、肌をかいたときに、その刺激でじんましんが起こることもあります。
じんましんの多くは、抗ヒスタミン薬で治まります。
ただし、体質的にじんましんを起こしやすい人もいるので、病院で原因となるものを特定
してもらい、生活の中でその原因物質を避けるようにする必要があります。
抗ヒスタミン薬などを使っても、かゆみがなかなか治らない場合には、アトピー性皮膚炎
や内臓疾患などを疑って、早めに受診することが大切です。
こうした病気に伴う中枢性のかゆみは、ヒスタミン以外の物質(神経ペプチドの一種な
ど)が関係していることがあるからです。
とくに注意したいのは、内臓疾患によるかゆみです。
気付きにくいため、単純なかゆみと思って放置していると、症状を繰り返し、病気そのも
のも悪化しやすいからです。
原因となる病気として、糖尿病、腎不全、肝硬変の一種(原発性胆汁性肝硬変) 痛風
多血症 がん などが知られています。
内臓疾患による中枢性のかゆみは、抗ヒスタミン薬が効きにくいほかに、肌には目立つ異
常はなくてもかゆみがしつこく、肌をかいても白い線が残りにくいなどの特徴がみられま
す(ただし、すべての人に共通するわけではありません)。
かゆみの受診から、これらの病気が発見されることもあるので、検査を受けましょう。
ただし、かゆみによっては、抗ヒスタミン薬が効かないタイプもあります。
アトピー性皮膚炎のような免疫異常や、内臓疾患が原因となる中枢性のかゆみです。
こうしたかゆみは、放置していると繰り返したり、悪化することになります。
かゆみにもいろいろなタイプがあることを知って、きちんとした対処法、解消法を覚えて
きちんと医師の診断を受けましょう。
肌荒れを改善する方法と効果的な食べ物や飲み物
肌の代謝をよくする食事を心がけるようにします。
食事面では、ビタミン類を豊富にとることが大切で、
ビタミン類には肌の代謝を促進し、潤いを保つ働きがあります。
とくにビタミンAとCは、その効果が高い栄養素です。
また、ビタミンCはコラーゲンの生成を助けるほか、シミやシワを防ぐ抗酸化作用もあり
ます。
ビタミンA :レバー、ウナギ、ニンジンやカボチャなど緑黄色野菜
ビタミンE :ナッツ類、植物油、アボカド、カブやダイコンの葉など
ビタミンC:キウイ、イチゴ、赤・黄ピーマン、サツマイモ、芽キャベツなど
「抗アレルギー薬」と「抗ヒスタミン薬」の違い
アレルギー薬には主に「抗アレルギー薬」と「抗ヒスタミン薬」があります。
「抗アレルギー薬」はかゆみの原因物質(ヒスタミン)の発生を予防する薬で、「抗ヒス
タミン薬」はかゆみの原因物質(ヒスタミン)によってかゆみやくしゃみなどの症状が出
るのを抑える薬です。
皮膚のかゆみに効果的な市販薬
皮膚の痒みが治まらない時は、市販薬を使うのもよいでしょう。
薬局の薬剤師に相談して購入することをお勧めします。
有名なところでは、メンソレータムAD ローションもあります。
オイラックスA軟膏 最近では、乳液上のものも出ていますので、自分に合ったものを選
んでください。
ユースキン クリームの黄色は「ビタミンB2」の色。ひび、あかぎれ、手あれ、
指先の逆むけなどに効く、ビタミン系クリームです。ローションもあります。
タウロミン錠剤 皮ふの炎症や鼻炎に有効な和漢生薬に,カルシウム,ビタミン,アミノ酸な
どの栄養成分を配合した,皮ふ疾患・鼻炎のための内服治療剤です。
ヒシモア 皮脂枯れ肌改善薬(かゆみ止め)
マキロンかゆみ止め液などテレビでも有名なものが出ています。
悩んだら薬剤師さんにご相談ください。
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まとめ
最近、身体がかゆくて、掻きむしって傷だらけになっていて、これはちょっとひどいと
思い、原因は何だろうと調べたら、冬にずっとかけているエアコンやお風呂で使っている
ボディシャンプーじゃないかといろいろ原因が思い至り、優しい石鹸に変えたり、
洗剤を気にして見たり、お風呂から出た後は、きちんと薬を塗ってケアをしたら
治りつつあって、これから春に向かって花粉でかゆみが来ないように気を付けようと
思っているところです。
歳を重ねると年相応の手当てというものが必要なんだと思い知らされました。
皆さんも、綺麗なお肌を保ってくださいね。
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