子猫の命を救う活動TNRを知っていますか?

 

 

私のように保護猫を飼っているものには聞き慣れた言葉なのですが

 

猫を飼ったことがないという方で知らなかった、知らないという方が多いので

 

TNRという活動が広まって、理解してほしいとの思いから紹介させていただきます。

 

TNRという活動は?

 

TNR   野良猫に不妊治療をし、野良猫が居なくなるようにする為の活動です。

 

trap=捕獲、neuter=不妊去勢、release=解放の頭文字です。

 

手術済みの猫は、また捕獲されないようにわかりやすく耳先に切れ込みを入れて目印をつ

 

けます。

 

それが桜の花びらのようなので別名さくらねことも言われ、「かわいそう」という方も

 

いますがきちんと止血処置を施してやりますので大丈夫です。

 

術後は発情期の鳴き声やマーキングの抑制が期待でき、穏やかになる猫ちゃんも多いで

 

す。

 

環境省は、住民と野良猫が共生する方法として、特定の場所にエサやり場やトイレを設け

 

る「地域猫活動」を推奨しています。(2015-02-18 朝日新聞 朝刊 2社会)

 

 

TNRの流れ

 

猫を捕獲➡野良猫の不妊治療を行う➡猫を元の場所に戻す
餌やり➡健康チェック   場合によっては獣医さんに連れて行く。

 

普段から、野良猫のチェックをして健康状態を把握して、捕獲する時期を検討して

 

不妊治療を行うことが多いです。

 

そうすることにより、その場所にいる猫が子猫を産まず一代限りの命を全うし、最終的に

 

は野良猫が居なくなるようにするための活動です。

 

保健所に持ち込まれたりして、殺処分されるのは、子猫が多いのです。

 

それは不妊手術をしないで子猫を産ませ、2,3時間おきに授乳しないとならない子猫の世話

 

が大変で捨てる飼い主がいたり、母猫が子猫だけを置いて行ってしまったりすることも多

 

く、保健所に持ち込まれるのは子猫なのです。

 

子猫を見つけて可愛がってくれてい飼ってくれる方もいますが、みんながみんな幸せな

 

生活が出来るわけではありません。

 

子猫を連れ去り、虐待したりという事件もここのところ多いのです。

 

そんな不幸な命を増やさないようにという事でこういう活動がされています。

 

 また、不妊手術をすることで猫の病気も防げるのです。

 

TNRの活動内容

 

この活動は単に猫を捕獲し、不妊手術をして元の場所に戻すという事だけが目的ではあり

 

ません。

 

その子達がその場所で短い生涯(野良猫の平均寿命は3歳前後)を全うするための手助けとし

 

て、常に餌やりをして、健康チェックや酷いケガや病気になっていないか管理をして行く

 

という事も大切なことです。

 

健康状態が悪い子や、ケガをしている子。また、捨てられたかよそから来たのか新しい子

 

を見つけた時は獣医に連れていく事もあり、野良猫を飼いネコとは違う管理をして、全体

 

像を把握するという事です。 

 

TNRで大切なこと

 

住宅街や公園などで猫の管理を行う場合は、排泄の管理や地域の方々の理解を得ることも

 

とても大切です。

 

TNRで度々問題になるのは地域の方々との関係です。

 

猫を好きな方ばかりではありません。

 

糞尿の被害に遭われて、迷惑だと思っている方々もいて、猫自体苦手な方もいます。

 

そんな事をするより猫を殺処分してほしい、他の所へ連れていってほしいと考える人も居

 

て、実際に自分で捕獲して遠くの山に連れて行って捨てたり、保健所に持ち込んで殺処分

 

させたり、業者に頼んで殺したりすることもあるのが悲しい現状です。

 

だからこそ、そういう方々の理解無くしては良いTNR活動は出来ないのです。

 

地域の方々に理解をしていただき、TNRの大切さを知っていただくことで良い関係を築く

 

こともとても大切になってきます。

 

地域の人々とのコミュニケーションは動物愛護を行う上ではとても重要な事です。

 

そこを疎かにしてしまったら、理解が深まるどころか愛護活動に拒否感を抱かせてしまう

 

こともあり、それでは本末転倒です。

 

挨拶や地域の方々の考えや話を聞き、良い関係を築きながら活動の意味と地道に行動で示

 

すことによって、TNRを理解し、協力を得ることが重要になってきます。

 

TNRの問題点

 

やってもやっても誰かが不妊手術をしないで子猫を捨てる、この間まで子猫だった猫が子

 

猫を産んだなど、野良猫が多ければ多い地域ほど問題は深刻です。

 

TNRをやったって野良猫は居なくならない、意味がないという意見もあります。

 

確かにすべての野良猫が居なくなる事は難しい事です。

 

でもちゃんとTNRの成果があった地域もあります。

 

長い年月をかけて、野良猫を見なくなりました。

 

野良猫の居ないところには子猫は生まれませんし、居ないところに猫を捨てる人は

 

いなくなります。それこそ、TNRの成功です。

 

もちろんこれからも定期的に野良猫の確認することが必要です。

 

 

まとめ

 

TNR活動はほんとに地道な活動です。

 

猫を捕まえるために何時間も寒い中待ったり、猫を追いかけて雑草の生い茂るところに入

 

ったり忍耐と継続、あとは経済力も必要です。

 

車を出したり、ほんとにボランティアでやっていても、理解されずに理不尽な思いをした

 

り傷つくことも、また命の危険もあります。

 

猫たちの手術代や病院費用は自己負担の事も多いです。

 

それでも継続していく事が大事で、1匹でも不幸になる猫を減らしたいという思いで、

 

みなさん、続けています。

 

猫を保護したら、預かって終の棲家の飼い主を探すところまでやっているところもありま

 

す。

 

 

警察から直接、連絡が来て、「子猫を保護したのでお願いできますか」と言われると保護

 

しに行き、2,3時間おきのミルクもあげて、里親さんに任せられるまでミルクボランティア

 

の方々のお世話になって、それぞれの里親さんの所にもらわれていくのですが

 

獣医さんにもお世話になって一人前の猫になるのです。

 

それにはほんとにお金もかかりますし、何と言ってもたくさんの人に預かりボランティア

 

になっていただいたり、手もかかるのです。

 

野良猫を見ても、けっして意地悪をしたり、捕まえて虐待したりすることなく

 

慈しんでいただきたいと言うのが本当の気持ちです。

 

どうか野良猫を温かい目で見てください。

 

よろしくお願いします。

 

TNR活動のことを一人でも多くの方々に知っていただき、広く理解されていくことが大事

 

な活動です。

 

その為には皆さんに正しい知識を持っていただいて、地道な行動で伝えていき、

 

地域の方々に理解していただくことが大切だと思います。

 

日本全国、いろいろな保護団体があり、それぞれ頑張っています。

 

あなたの地域にも、きっとこの活動をしているところがあります。

 

新聞紙が足りません。タオルが足りません。冬に毛布をワンちゃんに寄付してくれません

 

か?というところもあります。

 

そういうのを見かけたら、もし使い古しの毛布でもきれいなものがありましたら、

 

ちょっとのご協力をお願いします。

 

ちょっとの心遣いで小さな命が助かります。

 

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