子宮筋腫経験者が語るその症状・治療法

私はもう生理がありません。

 

それは閉経したのではなく、子宮筋腫があって、全摘出したためです。

 

手術は当日は痛かったですが、手術後はスッキリさっぱりでした。

 

その体験を書いてみます。

 

子宮筋腫とは

 

女性特有の病気の子宮筋腫。

 

私はがん検診してもらうために産婦人科に行ったのです。

 

最初は、なんか小さな筋腫があるなぁと言われて経過観察になりました。

 

それから、そこに定期的に通うようになりました。

 

ある日突然、子宮筋腫があると言われたら誰でも不安に思うと思います。

 

最近は、女性のライフスタイルの変化もあり、妊娠・出産を控える20代の女性にも子宮筋

 

腫が多く見つかるようになりました。

 

子宮筋腫とは、子宮の筋肉にできる良性の腫瘍です。

 

腫瘍とは、異常に増えた細胞の集団で、こぶのような塊のことです。

 

子宮筋腫は良性なので、がんのように他の細胞を脅かしたりするものではありませんが、

 

ただ、腫瘍の大きさや数、発生する位置などで症状が出ることがあり、それが問題となり

 

ます。

その頃、ピルを飲むようになったのですが、それと同時に子宮筋腫は、段々大きくなって

 

いったのですが、手術する最適の時があるようでしばらくは経過観察でした。

 

私自身も特に出血が多いとか問題もなかったのでそのままにして定期的な通院をしてい

 

ました。

 

子宮筋腫は、発生する場所で「筋層内筋腫」「粘膜下筋腫」「漿膜下筋腫」の3種類に分け

 

られそうです。

 

タイプによって症状や治療法が変わってきます。

 

筋層内筋腫
子宮の筋肉の中にできる筋腫です。子宮筋腫の6~7割はこのタイプで、最も多くみられるものです。色々なところにいくつもできやすく、大きく成長しやすいのが特徴です。

粘膜下筋腫
子宮内膜のすぐ下に発生する筋腫です。約1割がこのタイプで、小さくても症状が出やすいことが特徴です。

漿膜下筋腫
子宮壁の外側にできる筋腫です。子宮筋腫の2~3割がこれにあたります。子宮の外側に向かって成長し、筋腫が大きくなるとほかの臓器を圧迫してしまい、症状が出ます。

 

子宮筋腫の原因は?

なぜ子宮筋腫は発生するのでしょう。

 

その原因ははっきりとはわかっていないそうです。

子宮筋層には、もともと子宮筋腫の核が存在しており、それが大きくなったものが子宮筋

 

腫です。

 

その成長には女性ホルモンであるエストロゲンとプロゲステロンが関係しているといわれ

 

ています。どちらも卵巣から分泌される卵巣ホルモンです。

しかし、子宮筋腫の核のすべてが卵巣ホルモンの影響を受けたとしても、そのすべてが全

 

部大きく成長するとは限りません。

卵巣ホルモンの影響で子宮筋腫は成長するので、成熟期の女性に多く発生し、更年期以降

 

は縮小する傾向があります。

 

子宮筋腫は、すべての人に症状が出るというわけではありません。子宮筋腫が大きくなる

 

につれて、また発生する場所によってさまざまな症状が出現します。

 

代表的なものは、過多月経、貧血、月経痛などがあげられます。

 

最も多い症状は過多月経です。

 

子宮筋腫の症状

過多月経
月経が10日以上続く、月経時の出血量が多い、血液の塊がたくさん出るなどがあります。
筋腫により子宮内膜の面積が増えることで、月経の際に剥がれ落ちる内膜の量が増えると考えられるため、出血量が多くなります。

貧血
過多月経によって鉄欠乏性貧血になります。

子宮筋腫の種類の中でも、粘膜下筋腫と呼ばれる子宮の内側に筋腫が出来た場合は、

筋腫分の粘膜の面積が広がるので月経での出血が特に増えます。
また、他の部分に筋腫が出来た場合には、だんだん大きくなっていくにつれて子宮を圧迫するので、常に出血することもあるそうです。
このように子宮筋腫では月経時の出血が多くなるため、自分でも気がつかないうちに、ひどい貧血の状態になってしまうことが多くあるのです。
毎月の月経ごとに少しずつ貧血になっていくので、自分でも気がつかないうちに出血性ショック症状を起こしてしまったりすることもあります。
なんとなく、体がだるかったり、めまいがするなどの病状があるとき、貧血を疑いましょう。
なお、貧血の症状がでている場合には、子宮筋腫の治療法も多様なものになります。子宮筋腫を取り除くことが一番の解決策になりますが、年齢などによっては手術が難しい場合もあります。
閉経の年齢に近い場合には、手術によって体に傷を入れるよりは、薬で一時的に月経を止めることによって、閉経まで症状が大きくならないようにする治療が多いようです。
ですが、月経を止める薬では骨粗しょう症などの副作用があるので、貧血がそれほどひどくない場合は低容量ピルで月経量を減らすか、増血剤の使用で血中の鉄分を補給する治療になります。

月経痛
筋腫は収縮しないので、筋腫以外の筋肉部分が月経血を排出するために強く収縮します。

強い収縮でつらい月経痛が起こります。
他にも、筋腫が握り拳程の大きさになると下腹部に硬いしこりを感じるようになったり、筋腫が他の臓器を圧迫していると便秘や腰痛、下腹部痛、頻尿などを引き起こしたりします。

 

私の場合は、段々大きくなっていって「卵大の物がありますね。」と言われていよいよ

 

手術で取りましょうとなってきたころに、

 

月経の時に凄く出血するようになってきました。

 

おむつのようなパットを使わないと車の運転席までしみて大変だったことがありました。

 

子宮筋腫の治療法

 

子宮筋腫は、女性なら誰にでも起こりうる病気です。

 

現在、子宮筋腫を疑うような気になる症状がある場合は、婦人科を受診し相談するのがお

 

勧め。

 

一般的には手術療法が必要といわれる子宮筋腫の大きさは、こぶし大と言われ、

 

そのほかは、経過観察での治療になります。

 

一人で悩んでいるより専門家に聞いたほうが安心できます。

 

子宮筋腫は、その年齢やライフスタイルによって、治療法が変わってきます。

 

私の場合は、40代だったことともう3人子供を出産し終わっていたことで

 

治療法は筋腫だけ取るか、子宮全部取るかという選択肢になったわけです。

子宮筋腫の治療法は、経過観察から薬物療法・手術まで、選択肢はさまざまですが、症状

 

がなければ治療を必要としない経過観察という場合もあります。

 

また、これから妊娠を希望するかどうかで、子宮を残すか残さないかなどで治療方法は変

 

わってきます。

経過観察
子宮筋腫はあるけれど自覚症状がない場合は、経過観察となることが多いです。

筋腫の状態によって、3か月から1年ごとの定期検診を受け経過をみます。
また、症状を抑えれば日常生活に支障がない場合は、その症状に対しての治療(対症療法)がすすめられることがあります。

月経痛や腹痛等の痛みには鎮痛剤の使用、過多月経による貧血には、鉄剤の内服や注射等が行われます。
また、漢方薬やピル(経口避妊薬)の服用でも子宮筋腫の症状を和らげることができます。
ただし、ピル(経口避妊薬)の使用中は妊娠ができないので、上手く組み合わせて使う必要があります。
また、漢方薬には妊娠を妨げるものもありますので、必ず医師に相談しましょう。

薬物療法
薬物での治療はホルモン療法となります。

卵巣ホルモンの影響で子宮筋腫は成長するため、その分泌を薬剤で抑えることで、子宮筋腫の成長を抑え縮小させるという治療法です。薬には、点鼻薬と注射があります。
ただし、人工的に月経を止めるので、閉経と同じように更年期症状が副作用として現れることがあります。
長期的に使用すると更年期の症状が起こり、骨粗しょう症を引き起こしてしまう可能性もあるため、治療は最大でも6か月までとされています。

また、薬物療法をやめてしまうと縮小した子宮筋腫は徐々にまた大きくなるので、根本的な治療にはならないそう。
閉経まで期間が短いと考えられる場合や症状の一時的な緩和、手術までの間に筋腫を縮小させるという目的で行われます。

手術
子宮筋腫の手術は、大きく分けて2つ。

子宮筋腫だけを切除する「子宮筋腫核出術」と子宮ごと摘出する「子宮全摘術」です。

筋腫の種類をはじめ、筋腫のできた場所や筋腫の数、また、症状などの重さによっては、筋腫の大きさに限らず、早い段階で手術が必要な場合もあります。
また、まれにですが筋腫がこぶし大より大きくなっても、出血や痛みといった症状がでない場合もあるときは、子宮筋腫の手術は行わずに、経過観察で様子をみていきます。
筋腫には種類がありますが、子宮の内側にできる粘膜下子宮筋腫は、5センチほどで出血などの症状が目立つようになり、10センチをこえたあたりから手術が多いといいます。
筋腫が子宮の外側にできる漿膜下筋腫の場合は、出血や痛みといった自覚症状も少ないため、10センチ以上になっても、特に問題が無ければそのままにして様子をみることが多いようです。

子宮筋腫核出術
「子宮筋腫核出術」は、子宮を残し、筋腫だけを取るので、妊娠の希望や子宮を残す希望の強い人に適しています。

最近では開腹ではなく、腹腔鏡下や子宮鏡下などの身体への負担が少ない手術も行われています。

筋腫の一つ一つを取り除いていくので「子宮全摘術」に比べ出血が多いことや、核出した傷の部分に癒着が起きて、場所によって卵巣や卵管、小腸や大腸などとくっついてしまうことがあります。
子宮筋腫は複数個できることも多く、小さな筋腫は手術でも取り除くことができません。取り残した筋腫が大きくなってくることもあり、子宮がある限り、再発する可能性があります。
手術後は、約3~6か月後には妊娠は許可されるようですが、手術後の状況にもよるので、手術の合併症や手術後の経過も含め、医師としっかり相談することをお勧めします。

子宮全摘術
「子宮全摘術」は、子宮ごと全部摘出するので、月経がなくなり、妊娠は不可能になりますが、子宮筋腫の症状に悩まされたり筋腫の再発や子宮がんの心配がなくなります。

「子宮筋腫核出術」に比べ、出血量も少なく、手術時間も短いです。
年齢が大きなポイントにはなりますが、パートナーともよく話し合い選択しましょう。

 

私の場合は、子宮ができやすい人は今回手術で取っても、また筋腫ができるリスクがある

 

と言われて、この先、何回も、手術は嫌だなと。

 

それに、先生にもお産の選択がないのなら、子宮の全摘出をお勧めしますと言われて

 

選択しました。

その他の治療法としては、子宮を栄養とする血管をつめてしまう治療法(子宮動脈塞栓術)や高周波の超音波照射で子宮筋腫の細胞を焼く治療法(集束超音波治療)もあります。

 

妊娠を希望する人の影響は


子宮筋腫がすべての人の不妊原因になるとは限りませんが、子宮筋腫は不妊の原因

 

になりえるます。

 

実際に、子宮筋腫をもつ不妊症の女性の妊娠率は、その筋腫の大きさが大きいほど低下す

 

ると報告されています。

 

子宮筋腫が妊娠を妨げる原因は次のことが考えられます。

・子宮筋腫があることで、子宮内膜が変形し、精子が卵子のもとへうまく運ばれないことや受精卵の着床がうまく行われない
・子宮がうまく収縮できず、精子が卵子のもとへ運ばれない
・子宮頚部に子宮筋腫があることで、精子が子宮内に運ばれない
・卵管のそばに子宮筋腫があることで、卵子が運ばれなかったり、受精卵を子宮まで運ぶことができない

 

他に不妊の原因がなく、少しでも妊娠の確率を上げるためには、医師から治療をすすめら

れることもあります。よく医師と相談しましょう。

 

100人の妊婦がいれば、0.3人から2.5人の妊婦さんが腫瘍をもっているといわれており、

 

特に珍しいことではありません。

そのため、出産も実際のところ、子宮に筋腫があっても気づかずに分娩をすませる人も多

 

いといいます。

また、妊娠検査をしたときに始めて子宮筋腫の存在に気づいた人や、

 

不妊治療の結果、筋腫が原因だったと気付く人もいるようです。

一般には、筋腫の場所によって出産は帝王切開を選ぶこともありますがそれはごくまれ

 

で、ほとんどの筋腫は妊娠の経過と共にやわらかくなり、出産の際に赤ちゃんの邪魔にな

 

ることは少ないそうです。

ただ、妊娠をすると女性ホルモンが多く作られるようになって、この女性ホルモンによっ

 

て、子宮が大きくなり、それと同時に、筋腫も大きくなっていきます。

筋腫の場所や大きさによっても変わりますが、筋腫を持っている人は持っていない人に比

 

べると流産や早産の危険性は多少上がります。

例えば、筋腫が大きくなると、筋腫が邪魔をして子宮が広がらない場合がでてきたり、筋

 

腫が赤ちゃんを圧迫する恐れもあったりします。

そのため、妊娠の進行で筋腫が変性を起こしたり、大きくなってしまった場合などは、入

 

院が必要になることもあります。

なお、最近では、漢方による子宮筋腫の治療をする人もいますが、妊娠をした場合は自己

 

判断はしないで先生と相談することをお勧めします。

子宮筋腫の治療方法によっては赤ちゃんへの影響が懸念されるので、

 

自分の納得できる最善の治療方法をお願いするようにしましょう。

子宮筋腫のことを気にしすぎることが悪影響を及ぼしてしまうこともあるので、

 

あまり気にし過ぎないようにして、不安なことは医師に相談することで一人ストレスを抱

 

えないように心がけましょう。

 

まとめ

 

結果的には、私は全摘出してよかったと思いました。

 

手術の後、いつも生理の前1週間くらいはイライラして周りに当たっていた嫌な感覚がサッ

 

パリなくなり、おりもので下着が汚れるという事もなくなって、また煩わしい生理もなく

 

なったことでスッキリでした。

 

卵巣は残っていましたので、ホルモンは分泌されている状態で更年期障害に悩まされるこ

 

ともなく過ごせました。

 

最近は女性の晩婚化・晩産化もすすんでおり、年齢やこれから控えているライフイベント

 

等の選択によって子宮筋腫の治療法は異なるため、選択肢によっては苦渋の選択を迫られ

 

ることもあります。

 

納得して治療が受けられるように、医師としっかり相談し、納得いくように説明を受け、

 

自分自身の希望を伝えることです。

 

家族とも十分に話し合い、セカンドオピニオンを活用するのも一つの手段です。

 

自分の意見が通る病院を探し、それを実践してくれる先生を探して手術してもらう事が

 

大切です。

 

私の場合、卵大の筋腫が1~2個と言われていましたが、いざ手術してみたら子宮の内外に

 

合計5個の筋腫があったそうです。

 

取ってよかったと思いました。

 

このように筋腫の大きさなど人によって違いますので、信頼できる先生を見つけること。

 

納得いく手術法で手術をしてもらう事が大事です。

 

先生と相談してみること。納得いかなかったらセカンドオピニオンを求めることも

 

大事です。

 

 

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