老人施設で入れ歯は取らないで!!認知症と歯には深い関係があるらしい。

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最近、歯科に行って、部分入れ歯を作ってもらいました。

 

その前にも、作ってもらったものがあったのですが、

 

実は何年も使っていなかったのです。

 

安定してないし、ぐらぐらして、第一忘れていて、

 

作ってくれた歯科の先生と相性が合わなかったこともあるのですが、

 

作ってもらった入れ歯が気に入らなかったので

 

そのままにして、もはや作ってもらったことも忘れていたのです。

 

同じ歯科に何年か後に行って、違う先生に入れ歯作っていますよねって言われて思い出し

 

たのです。

 

その先生はきちんと説明してくださって言いました。

 

入れ歯って噛むために入れるんではなく噛まないときの方が重要なんですと。

 

私はそんなこと始めて聞いたので「えっ?!」となったのです。

 

そこで、調べてみることにしました。

 

歯と認知症の関係

 

物を噛むと脳は刺激される。

 

歯と脳の関係

 

歯の働きは食べるという咀嚼機能だけではないのです。

 

物を噛む行為は、脳を刺激するという事がわかってきています。

 

歯と歯を噛み合わせた時の刺激は、歯根にある歯根膜から脳に伝わり、脳における感覚や

 

運動、また記憶や思考、意欲を司っている部位の活性化に繋がっているのです。

 

残存歯が少ないと脳の働きに影響が出る

 

東北大学が行った研究から、高齢者の歯の残存数と認知症との関連性を見てみましょう。

 

健康な人では平均14.9本の歯が残っていたのに対し、認知症の疑いのある人では9.4本と

 

大きな差が見られます。

 

残っている歯が少ないほど、記憶や学習能力に関わる海馬や、意志や思考の機能を

 

司る前頭葉の容積などが少なくなっていた事などがわかりました。

 

この結果から、歯が無くなると、脳が刺激されなくなり、脳の働きに影響を与えてしまう

 

事が判明しました。

 

歯が無い人の認知症リスクは高い

 

神奈川歯科大学の研究結果では、残っている歯の数が20本以上ある人と比べて歯が無く、

 

入れ歯も入れていない人の認知症リスクは1.9倍。

 

良く噛んで食べることができる人に対して、あまり噛めない人の認知症リスクは、1.5倍と

 

高くなっています。

 

噛む事の必要性

 

噛む事を意識して食べると脳は活性化しやすい

 

歯があれば噛めますが、歯が抜けると噛めないだけでなく歯根膜もなくなり、脳へ刺激は

 

伝わらなくなります。

 

また、歯があってもあまり咀嚼を意識しないで食べていると、脳への刺激が少なくなって

 

しまいます。

 

このことから、脳を活性化するには意識して噛む事が重要だと言えるでしょう。

 

噛まないとアミロイドβ蛋白は沈着しやすく、海馬の細胞数が減少

 

アミロイドβ蛋白とはアルツハイマー型認知症の原因と考えられている物質です。

 

広島大学は世界で初めて、よく物を噛む事が出来る正常なマウスと、元々歯がなく柔らか

 

い物しか食べられないマウスを比較した研究を行いました。

 

その結果、歯のないマウスの方には、大脳皮質にアルツハイマー型認知症の原因と考えら

 

れているアミロイドβ蛋白が沈着し、老人斑が多数発生し、さらに、記憶や学習能力に関わ

 

る海馬の細胞数が少なくなっている事が判明したのです。

 

つまり物をよく噛んで食べる事ができなければ、咀嚼によって中枢神経が刺激される事も少なくなり、アルツハイマー型認知症を引き起こしてしまう確率が高くなるのです。

歯がないところを放置すると起こる6つのトラブル

 

食べ物を噛みきれなくなり胃腸に負担をかける

 

歯がなくなると食べ物を噛み切ったり、すり潰したりできなくなります。

 

健康な状態の噛む力を100%とすると、下の奥から2番目の歯が1本無くなっただけで

 

噛む力が30%落ちると言われています。

 

食べ物をうまく噛みきれていないまま飲み込んでしまうと、年をとって胃粘膜が弱ってき

 

たところに胃腸にさらに負担をかけてしまいます。

 

歯を抜いたところに周りの歯が動いてくる

 

歯がなくなると周りの歯は、その部分をおぎなおうとして、前と後ろの歯は倒れ込み、上

 

や下の歯は伸びてきてしまいます。

 

これは私が通っている歯科医の先生にも言われたことです。

 

部分入れ歯をしていないと、歯が伸びてきて、口の中のバランスが悪くなると。

 

そうすると、いざ治療をしようと思った時に、動いてしまった歯を戻さないと、部分入れ

 

歯が作れなかったり、動いてしまった歯を大きく削らないといけなかったりします。

 

歯を抜いた周りの歯が歯周病や虫歯になる

歯は咬むことによってお互いに擦れ合って、自然に汚れが取れる部分も多いのです。

 

歯が一本なくなってしまうと周りの歯がうまく咬むことができず、汚れが残ってしまい、

 

虫歯や歯周病になりやすくなります。

 

左右の顔がゆがんでしまう

 

顔の形は筋肉で作られているので、左の歯が抜けてしまうと、いつも右側だけで噛んでし

 

まいます。

 

顔の筋肉も右側だけがいつも使われるので、左側は顔の張りがなくなり、左右の顔がゆが

 

んできてバランスが悪くなってしまいます。

 

歯ぎしりや食いしばりが強くなる

かみ合わせや筋肉のバランスが崩れてくると、体は歯ぎしりで自分でかみ合わ

 

せを整えようとするので、歯ぎしりや食いしばりが強くなります。

 

体のバランスが悪くなる

 

口の周りの筋肉は首や肩、頭につながっているものがあり、左右の筋肉のバランスが崩れ

 

ると体のバランスを崩すことがあります。

 

歯と認知症予防

 

歯を治療する事で記憶力が回復する例もある

 

奥歯を削ったマウスの歯を、セメントなどで修復すると、正常なマウスと同

 

じ程度にまで記憶力が回復したという研究結果があります。

 

噛み合わせが悪いまま放っておくのではなく、噛む事が出来るように治療することで記憶

 

力の回復の可能性が高まるそうです。

 

入れ歯やインプラントでも脳は刺激出来る

 

アルツハイマー型認知症の方の口の中を調べると、歯が無くなり、長い間良く噛んで食べ

 

る事が出来ていなかった人が多く見られます。

 

歯が無いと歯根膜が無くなるため、刺激が脳には伝わりません。

 

しかし、歯に代わる入れ歯や、インプラントなどの治療を行えば歯と同様の働きをするこ

 

とが出来るのです。

 

しかし、ただ入れ歯を入れるだけでは不十分。

 

北海道の病院の調査では、入れ歯が合っていない人全てが認知症だったとの報告

 

があります。

 

その人に合った入れ歯を使用し、正しく噛む事が重要なのです。

 

 

それには相性の良い先生を見つけて、自分に合った入れ歯を作ってもらう事が大事です。

 

トレーニングガムを利用する

 

歯があっても良く噛まなければ脳に刺激を与えられません。

 

食事の時に良く噛む事も必要ですが、ガムを噛むことも有効です。

 

市販のガムよりも硬く、噛みごたえがある歯科用ガムが効果的です。

 

ガムを噛む事でリラックス効果ももたらされ、集中力も回復するのです。

 

トレーニングガムとして歯科でのみ販売されているものもあるようですが、市販のガムで

 

も効果はありますので、認知症予防のために利用してみましょう。

 

認知症予防ガムって言うのも売っていますね。

 

入れ歯とインプラント

 

歯が無くなった時の代替えとして、入れ歯とインプラントという選択肢があります。

 

入れ歯は人工的に作った歯や歯茎です。

 

インプラントは、顎の骨に穴を開け、まず金属で作った歯根を埋め込み、その上に人工の

 

歯を作るものです。

 

どちらを選択する場合も、自分に合った物を作るようにしましょう。

 

入れ歯は保険が利くため、安い物では総入れ歯でも1万円程度で出来ますが、フィット感の

 

ある高性能の物だと高額になります。

 

インプラントは1本10万円以上となり、歯だけでなく治療費も自己負担となり、かなり高

 

額になってしまいます。ただ、どちらも医療費控除を受けることができます。

 

入れ歯のメリット・デメリット

 

メリット
保険が利くので安く出来る。
治療による事故はほとんどない。顎の骨の状態などに左右されず作る事が出来る。
メンテナンスが楽である。
高性能の入れ歯も選ぶことが出来る(保険適用外の場合もある)。

 

デメリット
慣れるまで、口の中に異物感がある。
安い物は大量生産されている場合が多く、個人個人にフィットした物ではないため、外れたり痛みが出ることもある。
インプラントに比べると咀嚼力に欠ける。

 

インプラントのメリット・デメリット

 

メリット
ほとんど自分の歯と同じ程度の力で噛む事が出来、見た目も変わらない。
口の中に異物感が無い。
入れ歯のように外れたり、痛みが出たりする事が無い。

 

デメリット
顎の骨の状態、また持病によっては、作れない場合がある。
保険適用外で、全額自己負担になるため金銭面での負担が大きい。
定期的なメンテナンスが必須である。
歯根膜は作れないため、噛む力を加減出来ず、周りの歯や歯茎を傷めてしまう事がある。
外科手術であるため、治療事故が起きる可能性がある。

 

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まとめ

 

歯科医の先生が言いたかったのはこのことだったのだと気が付き、入れ歯を作っても使っ

 

てなかったことを反省したのです。

 

歯ぎしりをしていたし、日常的にも食いしばりが強かったと思われる原因がこれ

 

だったんだなと分かったからです。

 

一生懸命に脳サプリなんか飲んで認知症予防だと思っていましたが、

 

きちんと咀嚼して美味しく食べることが大切だと分かって

 

すぐにでもやり始めようと思い、今では部分入れ歯はずっと入れています。

 

歯を大事にして、入れ歯でもきちんと噛んで認知症予防をしていきましょう。

 

老人施設でも、病院でも経験している方は多いと思いますが、ケアをするのに

 

入れ歯は外してくださいと言われることがあります。

 

特に老人施設では、入れ歯を外すことが多いですが、外さないで咀嚼をちゃんと

 

していたら寝たきりにはならなかっただろうと言われる患者さんも多く、

 

歯の手入れや入れ歯を進んで使うことをしていこうと思います。

 

そうすることが認知症の進行をおくらせ、美味しく食べれる長寿の秘訣です。

 

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