ひんぎゃの塩 地熱蒸気を使って青ヶ島の製塩所で作る

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ひんぎゃの塩が取れる青ヶ島とは

 

青ヶ島は、伊豆諸島の最南端に位置する島です。

 

東京の南358㎞、八丈島から68㎞の洋上に位置する青ヶ島は、

 

島全体を黒潮暖流の流れに包まれ、年間平均気温では東京よりもいくらか高く、

 

一年を通じて10~25℃と温暖な気候。

 

青ヶ島の集落がいずれも標高250m以上にあるため、いったん島に上がればほかの島々よ

 

りやや涼しく感じられます。

 

湿度が年間平均85%と伊豆諸島のなかで特別高いことが、青ヶ島の気象の特徴です。

 

春特有の嵐や梅雨、秋の台風には注意が必要です。

 

独特な地形から「鬼ヶ島」とも呼ばれ、二重式カルデラを一望できる珍しい島です。

 

集落はしばしばこの写真のように霧に包まれます。

 

「ひんぎゃ」とは地面から噴き出す蒸気の出る噴気孔のことを言います。

 

黒潮本流から汲みだした海水を地熱のみを利用して生成してじっくり時間をかけて作り、

 

まろやかな甘みを感じるひんぎゃの塩は一流シェフ絶賛の塩です。

 

https://www.arinoki.com/travel/aogashima/

 

東京都心、本土から直通の交通機関はありません。

 

https://www.arinoki.com/travel/aogashima/

 

 

東京都青ヶ島村

 

青ヶ島村は、東京都で、人口は200人足らず。日本一人口が少ない自治体(訪問当時)。

 

お盆の時期を除いては、島民の多くが仕事や進学のため島を離れており、

 

実質的な人口はもっと少ないのではとされています。

 

集落は島の北部に集中しています。

 

周囲を断崖絶壁に囲まれた青ヶ島は、標高200~300mある崖の上の高地に集落が集中し

 

ています。

 

それ以外の地域に人は住めず、近づくことさえできないエリアもあります。

 

狭い範囲に役場、小中学校、図書館、駐在所、郵便局などがあり、ヘリポートもこのエリ

 

ア。

 

小さな島でありながら、学校や地域の公共施設は立派なのは、東京都から潤沢な資金が投

 

入されていることが想像されます。

 

東京都であるため、走る車はどれも「品川」ナンバーで、テレビも都心と同じ局が映り

 

ます。

 

島の人は話好きで、観光客に対しても話しかけてくれ、島を歩けば、自然といろんな人と

 

接することができます。

 

青ヶ島の歴史

 

黒潮のまんなかに浮かぶこの島が、いつ人が住むようになったのか、はっきりしたことは

 

分からないそうです。

 

青ヶ島が歴史上に登場するのは15世紀に入ってから。

 

しかし、その内容は船の遭難などの海難事故の記録ばかりだそうです。

 

当時の海上交通がいかに困難であったか分かりますね。

 

天明5(1785)年に起こった天明の大噴火。

 

島民200人余りが70㎞離れた隣島の八丈島へ逃れ、青ヶ島は無人島と化したのです。

 

佐々木次郎太夫らが島民の先頭にたち、ふるさと青ヶ島へ還住を果たしたのは、天保6

 

(1832)年、約半世紀も後のことでした。

 

半世紀後の明治14年には、最大人口754人を記録します。

 

明治38年には東海汽船のマミノエ丸が寄港し、青ヶ島への定期航路がはじまりました。

 

こうして、絶海の孤島に近かった青ヶ島も本土との交流と発展がはじまり、昭和15年には

 

村青ヶ島村へと独立、人口407人でした。

 

地理

 

三宝港

大切な海の玄関口です。

 

漁船の船着き場が陸にあるため、出航の度に備え付けの大きなクレーンで漁船を吊り上げ

 

なければなりません。

 

堤防からの釣りはもちろん、夏の海の穏やかな日には海水浴も楽しめます。

 

丸山

天明の大噴火(1785年)で隆起した大小二つの旧火口を持つ内輪山です。

 

火口内も大池、小池と呼ぶ2つの池がありました。

 

ひんぎゃ

火の際(ヒノキワ)が語源となっている「ひんぎゃ」。

 

「ひんぎゃ」と呼ばれる水蒸気の噴出する穴が無数にあり、電気がない時代には、

 

暖房や調理にひんぎゃを利用していたそうです。

 

「ひんぎゃの塩」

 

青ヶ島の製塩所で「ひんぎゃの塩」は作られています。

 

ひんぎゃの塩の特徴は、地熱蒸気で作っていること。

 

地熱蒸気を使っているのは、おそらく世界でここだけ。

 

日本で1番を目指す塩職人・山田アリサ。

 

製法が違っても、塩の成分自体は変わりませんが、

 

一流シェフ絶賛の塩の味は、ぜんぜん違うと好評。

 

後味が違いますね。柔らかさやまろやかさがあって、他の素材と合わせた時に、その素材の甘みを引き出すんです。素材の旨さを活かすのがとても上手ですよ、ひんぎゃの塩は。

大手メーカーさんから塩を使いたいとお話を頂くこともあるのですが、大手さんの要望する量を出荷できるほどの量は作れません。例えば、全ての店舗ではなく限られた店舗だけで使ってもらうとか、メニューを限定して使うとか、そういう取り組みができれば面白いと思うんです。極めて限定された「美味しいもの」そういった商品を作る新たな試みの企画を組んでいただけるのをお待ちしております。出典:https://an-life.jp/article/948/?para=5

 

釜場での仕事は、ひとりでやっているそうです。

 

大変なのは、夏場の釜洗い。

 

普通にやれば1時間程度ですむものを、いちいち身体を冷やすために外に出るので、4時

 

間位かかったりします。

 

大変な仕事ですが、やっぱりできあがった真っ白な塩を見ると、やりがいがあるそう。

 

現場での塩作り作業は、これからも続けていきたいとおっしゃってます。

 

 

(株)青ヶ島製塩事業所  TEL04996-9-0241
 

青ヶ島までのアクセス

 

本土から青ヶ島へ行くためには、まず八丈島に渡って、船、またはヘリコプターに乗り換

 

えます。

 

船は、還住丸(かんじゅうまる)という貨客船で、一日一往復(日曜を除く)、八丈島と青ヶ

 

島を結んでいます。

 

しかし、黒潮の影響で海が荒れることが多く、また青ヶ島の港湾設備が貧弱なこともあ

 

り、就航率は5割以下だそう。

 

台風による高波の影響で、1週間欠航が続くこともあるそうです。

 

お勧めは、東京愛らんどシャトル(ヘリコプター)。

 

愛らんどシャトルは、八丈島を起点として伊豆諸島を結ぶ交通機関で、特に船の就航率が

 

低い島への移動手段として活用されています。

 

風雨に強いヘリコプターなので就航率8割以上ですが、定員が9人と輸送能力が低く、

 

一日一往復の予約を求めて、1ヶ月前から電話予約が殺到。

 

運良く予約が取れたとしても、欠航すれば、翌日以降のキャンセル待ちという状態に。

 

「行ったら、1週間は閉じ込められる覚悟で」というのが、青ヶ島観光の掟だそうです

 

(笑)。

 

実際、行くにも帰るにも数日の余裕は見た方が良いとのこと。

 

 

最速では、羽田空港から八丈島まで飛行機で約50分、
八丈島から青ヶ島までヘリで約20分。
海路で向かうとすると、竹芝桟橋から一旦八丈島まで約11時間、八丈島から青ヶ島まで約2時間半、計 約13時間半。

 

村のチャーター便とは

 

青ヶ島は、船の就航率が異常に低く、ヘリコプターが唯一の上陸手段になることがありま

 

す。

 

しかし、ヘリコプターは、定員が9人。

 

こうした状況から、青ヶ島村は、朝と夕方に最大2便のチャーター便を運行しています。

 

窓口はあくまでも村役場です。

 

チャーター便には9人集まる見通しが立つことという運行条件がありそう。

 

ただ、牛祭りの前後とお盆の時期は、混雑するので、3週間前くらいから役場で予約を受け

 

付けています。

 

Amazonでも、売り切れになっているお塩。

 

離島で1ヶ月かけて作られる塩を味わってみたいですね。

 

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