40代から備える「認知症」

 

私の両親は、母がアルツハイマーで亡くなり、91歳の父は今まさに年相応の脳の萎縮で

 

認知症になっています。

 

出来れば、私は子供たちに迷惑をかけたくないと思っています。

 

そこで、これからの生活でどういうところに気を付けて、

 

どういう食生活をしたらいいか、勉強していこうと思います。

 

認知症を引き起こす原因物質の「βアミロイド」は、認知症を発症する15~20年前から

 

まり始めるそう。

 

そのため、認知症予防は、40~50代から始めるのが重要だという説が有力です。

 

認知症に大きく影響するのは、生活習慣です。

 

運動不足、喫煙などに加え、肥満、高血糖、高血圧といったメタボリックシンドロームが

 

認知症のリスクを高めるのです。

 

「糖尿病の人はそうではない人に比べて、アルツハイマー型認知症のリスクが2倍。

 

血管が傷むことで、βアミロイドを排出する機能が低下するためと考えられている。」

 

脳のゴミ アミロイドβは、血管によって排出される

 

アミロイドβとは  

アミロイドβは、アルツハイマー型認知症に見られる老人斑の大部分を構成しているたんぱく質で、健康な人の脳にも存在し、通常は脳内のゴミとして短期間で分解され排出されます。

 

脳に溜まったアミロイドβは、脳から血管に運ばれ、普通体外へと排出されます。

 

ところが、動脈硬化が進んでしまい血管の拍動が弱くなって

 

血流が悪くなると、脳に溜まったアミロイドβが運び出されず溜まっていくそうそうです。

 

動脈硬化の原因は様々ですが、ストレス、喫煙、暴飲暴食、運動不足、不規則な生活

 

など。

 

●血管の拍動を強くして脳のゴミ出し力を高める食べ物

・赤ワイン
・ブドウの皮
・ピーナッツの薄皮

 

これらの食べ物に含まれる、ポリフェノールの一種「レスベラトロール」という物質が、

 

血管の拍動を助ける働きがあるそう。

 

2017年7月11日「たけしの家庭の医学」番組によると

 

ピーナッツを皮ごと1日10粒程度食べ、1日10分程度のウォーキングを5日間続けた結

 

果、脳のゴミ出し力が大幅に向上されていたそうです。

 

良質の睡眠は脳のお掃除タイム

 

ゴミをキレイにするためには、「しっかり良質な睡眠をとること」がとても大切です。

 

「質の良い睡眠をとること」で、脳のゴミも排出され、認知症予防になるそう。

 

睡眠時間が短いとアミロイドβが増えるそうで、

 

昼間よりも夜間の方が効率良く排出できるため、夜の睡眠が大事になります。

 

65歳以上の男女を調べた研究によると、6~8時間の睡眠では認知症の発症リスクが

 

低く、

 

さらに30分以内の昼寝をした人は発症リスクが1/5に軽減されていることもわかっていま

 

す。

 

若いうちから、規則正しい生活、良質の睡眠をしっかりとる習慣をつけることが将来のリ

 

スクを減らすことにつながることになります。

 

脳を活性化して認知症を予防

 

睡眠で脳のゴミを排出すると同時に、脳を活性化させることも認知症予防に効果的です。

 

●有酸素運動
有酸素運動をすることにより、弱った神経細胞を活性化するホルモンが分泌され、アミロイドβを分解する酵素も増えます。また、有酸素運動は体全体の血液の循環を良くするため、脳に溜まったアミロイドβを排出しやすくなります。
●コミュニケーション
会話はすごく脳を使うので、活性化にとても良い効果があります。
様々な人と会話をするほうが脳に刺激が届き、より効果的。
お年寄りは、孫など小さな子供と会話をするのもとても効果があるそうです。
●知的活動
頭を使いながら指先を動かすことは、脳の神経細胞の活性化にとても役立ちます。
例えば一例として、囲碁、将棋、編み物など。「家族や友人との交流が多いほど、記憶力は活性化する。逆に、家に引きこもっていると、認知機能が低下しやすい。」そうです。
 
定年後は社会との関わりが減るため、40代からボランティアなどに参加して、
 
会社以外のつながりを持つこともお勧めです。
 
「1日1時間以上の知的活動が認知症リスクを下げる」ため、パソコン操作や俳句などの趣
 
味を持つのもいいそうです。
 

2015年、アメリカの研究で、認知症を予防する食事法が発表されました。

 

このマインド食をしっかり実行した人と、そうでない人では、発症率が53%も差が出たそ

 

う。

 

 

●発症を抑える可能性がある食べ物 昔ながらの和食が理想
・野菜(緑黄色野菜など)
・ブルーベリー(ポリフェノール)
・ナッツ類
・魚 特に魚には悪玉コレステロールや中性脂肪を減らす脂肪酸、DHA(ドコサヘ キサエン酸)などが多く含まれる。
●食べすぎ注意の食べ物
・お菓子
・バター
・ファストフード
・油っこいもの

 

バランスのよい食事に加え大事なのが、減塩です。

新陳代謝をスムーズに行うためには、血管の健康が必須ですが、塩分は血管の老化を早め

 

てしまいます。

 

しなやかで健康な血管を維持するためには、減塩が大事です。

 

脳震盪(のうしんとう)が認知症のリスクに

近年、サッカーのヘディングやアメフトのタックルによる認知症リスクが懸念されてい

 

るそう。

 

スポーツによる頭部への衝撃で脳震盪が繰り返されると、抑うつや攻撃性、認知機能の低

 

下となる慢性外傷性脳症を発症しやすくなるそうです。

 

そこから認知症に進みやすいことがわかってきたのです。

 

頭部への衝撃が、神経細胞を破壊する『タウ』というたんぱく質の放出と蓄積を促すと

 

考えられている。

 

赤ちゃんも、頭を打つと風邪を引きやすくなると言われ、体調を崩しやすくなりますが、

 

やっぱり脳に外的な衝撃を与えることはよくないのでしょう。

 

認知症700万人時代を乗り切るカギは「腸」

 

認知症は、脳の神経細胞が変性することから起こる脳の病気ですが、日頃から脳細胞の壊

 

死や障害を防ぐ生活を心がけることで、発症リスクをかなり低くすることができます。

 

そのカギとなっているのが、「」です。

 

腸は「第2の脳」と呼ばれており、小腸の一部の細胞や大腸の細胞は、神経を通じて脳と密

 

に結びついているのだそう。

 

腸が汚れていることから生じる生活習慣病や精神的な不調、免疫力や血流の低下といった

 

ことは、すべて認知症の発症リスクを高める要因となるのです。

 

腸が不調だと細胞への栄養・水分の供給が滞りがちになり、脳細胞にも十分な栄養や水分

 

が届かなくなり、脳へのダメージにつながるのです。

 

このような腸のよくない状態が長期間にわたって続けば、将来、認知症を発症するリスク

 

が高まるいっても過言ではありませんね。

 

あなたがまだ働き盛りの30代、40代だとしても、

 

早いうちから腸の環境を整え、認知症への対策をしておいたほうがいいのは、言うまでも

 

ありません。

 

拙著『認知症がイヤなら「腸」を鍛えなさい』(SB新書)から引用

 

腸の状態がよければ健康を維持することができ、老化を防ぐことにもつながります。

 

腸が元気に機能すると、私たちの体を構成している60兆個の細胞が、いきいきと働けるの

 

でしょう。

 

腸が元気なら脳を元気にすることにつながり、認知症予防にも有効なのです。

 

歩くスピードと握力が認知症の目安

 

 

母が、すぐ疲れて長距離を歩けなくなり、40代くらいからペットボトルや瓶のふたを開け

 

ることができなくて、私に「開けて」と頼んでいたことを思い出します。

 

歩く姿は脳と深く関係しており、握力もなんらかの関係があるんだろうと思っていたら、

 

やっぱりそうみたいです。

 

認知症や脳卒中の発症リスクは、「歩く速度」と「握力」で分かるそうです。

 

アメリカで行われた研究で、平均年齢62歳の男女2400人に対し、歩く速度と握力、認知

 

機能を記録した後、11年間追跡調査を行ったところ、

 

その結果、歩くのが遅い人は認知症を発症しやすく、

 

握力が高い人は、脳卒中や一過性の脳虚血発作を発症するリスクが低いと分かったので

 

す。

 

高齢者は、身体活動レベルが低いと認知症発症リスクがあがるのはよく知られてい

 

ますが、今回の対象者は65歳未満の中高年でも、「遅歩き」と記憶力、言語能力、意思決

 

定能力の低下が関係することも明らかになったのです。

 

握力が強いほど、意思決定診断テストが好成績だったそう。

 

残念ながら「なぜこんな現象が起こるのか」までは解明されていないそうですが、

 

たぶん認知機能の低下=老化ではなく、身体機能の低下から外部刺激が激減し、結果的に

 

認知機能を悪化させると推測できるそうです。

 

知的刺激だけでなく、外的刺激も「脳力」を鍛え維持する要素として大切だそうです。

 

ジョギングや身体を鍛えることも大事なことだという事が分かります。

 

まとめ

 

日本は長寿国ですが、ただ長生きすることが必ずしも幸せとはいえません。

 

健康で長生きをする事が大事なのではないでしょうか?

 

父が先日、入院したのですが、同室の父以外の人はみんな寝たきりで動けず、

 

すたすた歩いて移動していたのは父だけだったのです。

 

それも、みんな父より年下でした。

 

私は定期的に整形外科に通っていますが、杖をついている人、歩くのが困難な人が多いで

 

す。

 

近年は、「健康長寿」という言葉が注目されていますが、健康長寿とは、寝たきりや介護

 

を必要としない、自立して生活ができる期間がどのくらいかを示した指標なのです。

 

健康長寿を左右するのは、何を食べ、どのような生活習慣を続けてきたのかにかかってい

 

るそうです。

 

喫煙習慣や高血圧、脂質異常症(高コレステロール血症)などの心血管系疾患発症リスク

 

は、すべて認知症にとって「絶対悪」と認定されたといっても言い過ぎではないでしょ

 

う。

 

さらに、「腸」によい生活をしてきたかどうかです。

 

高齢であっても、「腸」がきれいな人は健康で、元気で若々しいそうです。

 

近年、腸が体の免疫力にも大いに関係していることが知られおり、腸がきれいで、腸内環

 

境がよく保たれていれば腸内細菌の働きは活性化し、私たちの体を構成している60兆個の

 

細胞を若返らせることにつながる体内酵素も活性化し、ひいては健康長寿を延ばすことが

 

できるのです。

 

腸内細菌のなかでも、特に重要なのが善玉菌です。

 

この善玉菌が腸で十分に働くことによって健康の維持や改善につながり、

 

脳の細胞も元気になり、認知症を予防することができるのです。

 

これは、腸内で脳に必要な栄養素や神経伝達物質の素がつくられ、

 

脳の萎縮を遅らせるビタミンB6とB12や、中高年のうつ症状の改善に効くビタミンB群と

 

葉酸を腸内細菌は作り出してくれるといくれるう研究報告が寄せられています。

 

このことからも、腸を健康な状態にすることで認知症の予防にもなるということ理解して

 

いただけると思います。

 

認知症700万人時代の最善の予防策は「腸」の若返りにある、と言えるのです。

 

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